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  • 2016.11.24 Thursday
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村上春樹1Q84をようやく読み終えて・・・音楽2題 (追記)

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 図書館で予約していた1Q84の第三巻がようやく回って来て、一、二巻からかなり時間が経ちましたが、楽しみながら読み終えました。



予約時、約40人が前にいた。
本が5-6冊あったので、大体この本は6人くらいを経て私のところに来た計算です。

ひとつ、ものすごくおもしろい文章があって、思わずあははと笑ってしまいました。
こんな文章です。
「・・今はもう二十世紀も終わりに近いんだ。チェーホフの生きていた時代とは何かと事情が違う。馬車も走っていないいし、コルセットをつけたご婦人もいない。世界はナチズムと原爆と現代音楽を通過しつつも、何とか生き延びてきた。その間に小説の作法だってずいぶんと変化した。気にする事はない。」(ページ 534)
世界をひどいものにした3つのものの中に、ナチズムと原爆とそして「現代音楽」が入っている。これが、村上春樹の感覚だ、もちろん冗談込みで。
でも、何となく、私にはよく分かる。現代音楽の何とも言えないハチャメチャな破壊力とある種の音楽に見られる超退屈さ、人類の美的感覚に挑戦するかのような快感否定の音と音列、などを意味していると思う。
私は実は意味もなく現代音楽が好きなのです。系統的に聞いているわけではなく、その辺を適当にかじりまわっているだけですが、何か魅力がある、超退屈なものもあるし、最近は美しいものも多いし、でも、一番好きなのは、と言うか、おもしろいのは、初期のエレクトリック音楽です。

新しい可能性を与えられえ、未知の水平線を目指して、悪戦苦闘、試行錯誤の真っ只中で、必死に全能力を傾けて、さまざまな方向に、さまざまなやり方を駆使して、前進する、そのエネルギーと試行錯誤がたまらなく魅力的です。
(ゲームのファミコン時代と同じ気がします。稚拙なのにいまだ魅力を振りまいているファミコンが同じような状況にいたのだろうと思います。)
村上氏はおもしろい。

二つ目は、第三巻ではなく、第二巻にでてきたのですが、「ダウランド」と言う名前がでてきます。読み飛ばしたので、どのような文脈で出てきたのか忘れましたが、この「ダウランド」という古音楽の作曲家の音楽は私の大好きなもので、その落ち着いた、心落ち着く、確か16世紀の作曲家の音楽なのですが、すごいのです。「ダウランド、ラ・メルク(だったか?=
ラクリメでした、382ページ)」なんど聞いても聞き飽きない。
村上氏はするどい。

<本日周りに散らばっている本・雑誌>エレファンタム、思考する豚、トルストイ全集10後期作品集、日本酒案内、地球の歩き方モロッコ、週刊ラサーン:ローランド・カークの謎、モンキービジネス創刊号、ソトコト Sep.2009:植物愛、BeーPal12月号、西岡兄妹:花屋の娘・死んでしまったぼくの見た夢、iPadでできる7つのこと、iPadでつくる「究極の電子書斎」、手作り帆布カバンの作り方、かんたんホームページ・ビルダーV8、電子書籍の作り方ハンドブック、iPadすいすい仕事術、

村上春樹の「意味がなければスイングはない」◆.ースとチック

 kame-yume
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その他のジャズメンに対して、かなりの偏りが見られます。

シダーについて、「その自発的な自然な斬新さは・・かっての「新主流派」のスターであったハンコックやマッコイやキース・ジャレットの、ブランド的に固まってしまったような、時として息苦しくもある演奏スタイルよりは、今となってはよほど好ましく感じられる。」と、新主流派に対し否定的。

ウィントンの章で、「僕はキース・ジャレットの音楽の胡散臭さよりはウイントン・マルサリス音楽の退屈さの方を、ずっと好ましく思っている。そして、同じ退屈さでも、チック・コリアの音楽の退屈さよりは、こちらの方がよほど筋が良いと感じている。」
胡散臭いとか退屈とか、かなり厳しい表現ですね。

で、どうやら、このキースへの評価とかチックへの評価は別に今始まった事ではなく、村上氏がジャズ喫茶を開く、昭和49年?(1973年)、つまり最短でも36年前にはそのように思っていたのである。<もう少し言うと、チックもキースも1968年に初のリーダーアルバムを出しているし、1970年にはダラー・ブランドが衝撃の「アフリカン・ピアノ」でデビューを果たしている。ダラー・ブランドには驚いた記憶がある=まだジャズにはこんなフィールドがあったのだ、と・・・>

ジャズ批評誌の増刊号「ジャズ日本列島50年版」でのアンケートに対し、国分寺市の「ピーター・キャット」のマスターであった村上氏は、次のように返している。 
 
1)開店何年目ですか:「1年目
4)どんな傾向のジャズが好きでミュージシャンは誰が好きですか?:「50年代のものがほとんど。ゲッツ、マリガンが好きです。チック・コリア、ダラー・ブランド、キース等は一枚もないので宜しく
8)ジャズ界に言いたいこと:「みんな好きにやればよい、聞き手が勝手に選ぶのだから・・・

当時、新しく出てきたチックとかダラー・ブランドとかキースを拒否しています。1枚もない、って。
村上氏のジャズ喫茶は、ジャズという音楽に対してではなく、自らが良いと思うものしか提供しない、言わば「趣味的ジャズ喫茶」だったようです。
私などが、チックにも、ダラーにも、キースにも大感激していた感覚とはずいぶん違います。彼は、新規なスタイルは好みでなく、オーソドックスなスタイルで、深く、深く、追求してゆくミュージシャンが好きなのでしょうか。

今後のジャズはどのようになって行くのでしょうか?もはや、コルトレーンやマイルス並みの人が出てくるとは思えませんが、マルサリスではないでしょう。


村上春樹「意味がなければスイングはない」でのマイルスについて


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再び村上春樹の「意味がなければスイングはない」です。
この中で、ジャズとして取り上げているのは、シダー・ウォルトン(ピアノ)、スタン・ゲッツ(サックス)とウィントン・マルサリス(トランペット)です。
シダー・ウォルトン:「強靭な文体を持ったマイナー・ポエト」
スタン・ゲッツ:「スタン・ゲッツの闇の時代 1953−54」
ウィントン・マルサリス:「ウィントン・マルサリスの音楽はなぜ(どのように)退屈なのか?」


私はマイルス・デイヴィスなので、とりあえず、この本の中で、村上氏がマイルスに触れた部分をピックアップすると以下の通りです。

まず、彼は、通常日本では「マイルス」と言うのに、「マイルズ」と記しています。アメリカではこう発音している、という事なのでしょう。(ただ、伝聞ですが油井正一はあえて「マイルズ」と書く事はない、そう書くと「日本語では、最後のズにアクセントが置かれ、これまた米国での発音に合わなくなる」と言っていたそうです。)

1.マイルズには融通無碍なテクニックはない
2.マイルズは演奏家としての限界を認め、テクニックの不足を精神性=魂の動きで埋めていった
3.マイルズは人間的には鼻持ちならないエゴイストだった。
4.マイルズにはどうしても語らなければならない自分の物語があり、それを生き生きと相手に届ける自身の言葉があった、マイルス自身の目がとらえた固有の風景があり、それを提示する語法があった
5.ジョン・コルトレーンが亡くなって以来、マイルズ・デイヴィスの幾つかのアルバムを別にして、いったいどれだけの真に「デモーニッシュな」ジャズが僕らの前に登場しただろう?


元ジャズ喫茶のマスターで、私などより何百倍も多くの、また長い時間ジャズを聴いている人に対するのもちょっと嫌ですが、どうも引っかかる部分もあるのです。この1,2でのテクニックと精神性という問題で、初期の頃こそ、デビューでの下手さとか、ガレスピーのテクとの比較などでテク不足を言われていたが、その後もテク不足、と言われなければならないのか、疑問です。あれだけの表現ができる人に対して、テク不足と言う事はありえない、と思うのです。
「テク不足を精神性で埋める」と言う表現も理解が困難です、テクと精神性とはそのような関係であり得るのでしょうか?

3.も、余りにも一方的な言い方だと思います。実際に会った事もないのに、「鼻持ちならない」とはどのような事を根拠にしているのでしょうか?女性に対する態度でしょうか、ギルに対する仕打ちでしょうか、・・・よく分かりません。エゴイストというのは確かにそうでしょうが、普通の人でのエゴイストとレベルが異なる、と言う感じはしませんし、音楽的には、むちゃくちゃなエゴイストとは思いますが、自らの音楽を創造する音楽家としては当然と言う気がします。

4.の辺りは、他での「王者マイルズ」なども含め、納得できるものです。ここでも、「自身の言葉」「提示する語法」などと言っているのに、やはり「テク不足」と言う言葉を何故持ち出さなくてはならないのかは、理解に苦しみます。「物語」「言葉」「語法」など自らの作家としての感覚を重ねて語っているのだろうと思うのですが、「テク」とは何なのか良く分かりません。何かの文章で「最近ようやく自分の思いを文章に表せるようになった。」と述べていましたが、そのような事を言っているのでしょうか。
5.は真にマイルスを評価している表現ですね。
<続く>

村上春樹のジャズと、ウィントンとチェット・ベイカーのビデオ

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今や飛ぶ鳥も落とす(飛ぶ鳥なんて落としたくないでしょうが・・)「村上春樹」がジャズ喫茶「ピーター・キャット」のマスターだったと言うことは有名な話になっていますが、彼の小説などを読んでいると(例えば「海辺のカフカ」)、クラシック等にもかなりなのめり込みを感じます。いつあんなにクラシックを聴いたのだろうと、ちょっと不思議でした。
いま、彼のエッセイ集(?)「意味がなければスイングはない」を読んでいると、一端が書いてありました。


あるオーディオ誌に継続的に発表したものですが、量の問題があり、雑誌には削ったものが掲載、この本が本来の長さの文章だそうです。

まず、基本的に彼はジャンヌなしに何でも聴く姿勢を持っていること、そして、高校時代までに非常に多くの音楽を聴いている事、また専業作家になって、5−6年間ジャズを聴く気が全くしないで、クラシック、ロックなどジャズ以外の音楽を聴いていたのでした。
(この本には、その他にもけっこうズバズバと言いたいことを言っているので、また後日)

で、本題ですが、この本のなかのウイントン・マルサリスの章「ウィントン・マルサリスの音楽はなぜ(どのように)退屈なのか?」で、その根本的(潜在的)な退屈さを解明しようとしており、ウイントンに期待しながらも、その根本でのジャズの真髄との齟齬を指摘し、ウイントンにその克服を切に祈っているのです、何故祈るかと言うと、ウィントンがそのままだとジャズが歴史的産物に堕してしまう危機だと認識しているからです。つまり、ウィントンがそれを握るキーパーソンだと思っていると言うのです。

その中で、彼はウイントンのレーザー・ディスク・アルバムを聴きながら、ある程度感心しながら、やはりその息苦しさを感じ、近くにあったチェット・ベイカーを追った映画「レッツ・ゲット・ロスト」のビデオ(多分レーザーディスク)を見たのでした。村上氏曰く、晩年のチェット・ベイカーの音楽をウイントンは決して許さないだろう、しかし、そこにはウイントンにはない「その生き様から、どうしても言いたいこと」が「したたるようにある」、と断じているのだ。「これがジャズだ。」と得心する。そして「それがウィントンにない」ことが致命的である、と言うわけだ。

で、文脈と離れますが、とりあえず、このビデオを見たくなってしまった。
まず、グーグルで調べると、このビデオは絶版で、中古でも1万円以上の値がついている、ちょっとしたレア・プレミアムである。それから図書館を探してみた。東京都の図書館横断検索で、都下の53区・市など多分2−300の全図書館の中でたった1館、府中市図書館が持っていた。幸運にも近くだ。ただし、府中図書館は、府中市在住者・勤務者と近隣地域しか貸し出しを行なわないので借りるのは駄目だ。現地でそのまま視聴は可能なので、さっそく行ってみる。


府中に行くと、丁度お祭りの最中でした。

こんなことはけっこう早い。書架にはなく、倉庫に眠っているビデオを出してもらい、満員の10あるブースが空くのを待つ。
1時間ほど待って、ようやく見ることが出来た。
おもしろい・・・・、晩年のベイカーは薬でよれよれだ、そして映画は、その晩年のベイカーをリアルで撮り、過去のフィルムと、多くの関係者のインタビューで構成されている。
3人の奥さんの内2人にもインタビューするのだが、最初の奥さんが、「あの売女!」と3番目(?)の奥さんを非難し、「あっ、これはカットしてね。」と要請し、直ぐまた後に「これはカットしちゃダメよ。」と言うかと思うと、3番目の奥さんが「あいつは、25年前にわかれたくせに、未だに電話してきて、チェットと話したがるの。」などと泥仕合です。

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